中国語会話入門の決定版!中国語会話の学習はちょっとしたコツが必要。

「中華」の意味(その2)

「中華」という言葉が、「世界の中心」という意味を持つということは、「「中華」の意味」のページでも触れた通りです。「中華」というと、どうしても中華料理、すなわち食べ物と結びついてしまうというのも、多くの方に共通する認識かと思われます。

 

ところで、実は「中華料理」と言った場合と「中国料理」と言った場合とでは、厳密に言えば意味が異なってくるのです。

 

簡略化して説明しますと、本場中国さながらの高級な本格料理で、シェフも中国人(ネイティブ)の方が多いというのが「中国料理」、それを楽しめるのが「中国料理店」。一方、中国料理を日本人向けにローカライズした庶民的な料理で、シェフも日本人であることが多いのが「中華料理」、それを楽しめるのが「中華料理店」

 

とはいえ、実際には高級な「中国料理店」でも多くの人が「中華料理店」と呼んでいたり、庶民的な「中華料理店」でもシェフを含めてスタッフが(ちゃんと?笑)みな中国人だったりと、あくまで厳密な意味を定義した場合であって、一般的にその境目が強く意識されることはあまりないように思います。

 

ただ、中華料理店において、メニューや味が日本人好みに調整(=ローカライズ)されているというのは、確かに共通する特徴です。そのため、高いお金を払って高級な中国料理店に行くよりも、安くてうまい馴染みの中華料理店に行くほうがいい、と言ってはばからない人も多いとか(笑)。

 

それはともかく、大好きな中華料理店のいつものメニューを、本格的な中国料理店や本場中国(現地)で食べようとしたら、全く違うものだった、あるいはメニュー自体存在しなかった、などというのはよくある話です。代表的な例を挙げると、かに玉丼などとも呼ばれる天津飯(てんしんはん)が、日本独自のメニューであり、それに該当する中国料理が実は存在しない、というのは意外と有名な話です。

 

いずれにしても、外国文化が日本に輸入され、それが浸透していく過程には、様々な逸話や四方山話が存在します。たまにはそんなことにも触れてみるのも、語学や会話を習得する際のいいエッセンスになるのではないでしょうか。

 

「中国語会話入門の黄金律を身につけろ!」のトップへ